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HOME >  院長ブログ >  ネットにも載っていない耳鼻科疾患の豆知識(小児・急性中耳炎編)

ネットにも載っていない耳鼻科疾患の豆知識(小児・急性中耳炎編)


急性中耳炎には、ガイドラインには書いていない様々な状態があります。ご存知でしょうか?

お子さんが病院で「中耳炎ですね。抗生物質を処方しますね。」と言われた親御さんはいらっしゃると思います。さらに小さいお子様のいらっしゃる親御さんであれば、急性中耳炎と滲出性(しんしゅつせい)中耳炎という言葉もご存じかもしれません。
またガイドラインに、急性中耳炎は「軽症」「中等症」「重症」に分類されることが書いてあるということを知っている方もいらっしゃるかもしれません。
それでは、急性中耳炎には一言で言えない様々な状態があることをご存じでしょうか?
ちょっとした例をあげて、簡単な特徴をお伝えしたいと思います。
≪鼓膜がちょっと赤い程度のもの≫
鼻かぜで受診したら鼓膜が赤くなっていた、ということがよくあります。抗生物質は基本不要です。

≪鼓膜の内側に膿がたっぷり貯まって鼓膜が腫れているもの≫
機嫌が悪く、熱が出るとしたらこのタイプが多いです。ところで、急性中耳炎で発熱することが多いと思っている親御さんもいらっしゃるでしょう。しかし、実際急性中耳炎で発熱するケースは必ずしも多くはありません。

≪鼓膜の表面に水泡ができるもの≫
「夜中とても痛がりました…。」と親御さんがおっしゃることが多いです。ですが来院時案外ケロッとしてたりします。

≪鼓膜の表面の水泡がつぶれ、耳が湿っぽくなっているもの≫
水泡がつぶれたときに生じた汁なので、膿性の耳漏ではありません。鼓膜の一部の上皮が皺のようになっていて、水泡がつぶれたのだと診断できます。

≪鼓膜の後方が水風船を膨らませたようにパンパンに腫れたもの(重症)≫
経験上0歳児に起こりやすい印象です。まれに換気のために、鼓膜の腫れが少ない前方部分を切開しなければならないこともあります。この処置により早期の治癒を図ります。(※切開はしっかりと麻酔を行い無痛で行います。)

≪来院時にはすでに鼓膜に穴が開いて耳から膿が出ているもの≫
膿が出ているため、鼓膜の腫脹がなく痛みの訴えはありません。とはいえ膿が出る前まではとても痛かったと思います。

≪来院時にはすでに鼓膜に針先ほどの小さな穴が開いているもの≫
穴が小さすぎて排膿しきれていないことがよくあります。また穴の周囲にびらんを認め、出血していることも度々見受けられます。

その他にも急性中耳炎では色々な所見を示しますが、そのうちの一部を記載致しました。もしお子さんが急性中耳炎と診断されたら、「ひどいですか?」だけでなく、「鼓膜はどのようになっていますか?」とか聞いてみると、より深くお子さんの病気の状況を知ることができるのではないでしょうか。